2017年8月22日

ありあけ

ありあけ

 

生活保護受給者を主な対象とした簡易宿泊所(福祉宿)の一つであるありあけは2014年に開業しました。老朽化が激しく大規模な改修が必要な物件でしたが、結YUIが改修費を出す代わりに所有会社より安い賃料で賃借し経営しています。2017年からは「見守り型簡易宿泊所」として運営しています。

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大きなきっかけは、2011年に行った福祉宿の長期滞在者を対象とした面接調査で、無料低額宿泊所等の施設と比較して簡易宿泊所の潜在力の高さに気付いたことでした。その時の調査では95%の人がNPO等が運営する施設よりも自由度の高い簡易宿泊所の方を選んだのです。その中に「施設にお世話になっている厄介者ではない、(自立している)宿泊客だというプライド」があり、自主的な選択が可能な状態がその人の尊厳を支えているではないか、という観点から福祉宿の運営を志しました。(※)

 

 

 

 

 

 

 

 

改修の代表例としては、狭い細長い居室が二部屋あったところを解体、改修してみんなが使えるラウンジに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

他の福祉宿との違いとしては、毎週木曜日に居室の清掃を行います。清掃の際に利用者の方の体調や状況が分かることもあります。また、生活相談員が必要な時にサポートします。2017年からは新たに常勤の生活相談員のスタッフがおり、利用者の自主性を尊重しつつも支援が必要な時には手を差し伸べる、「見守り型簡易宿泊所」として運営しています。社会福祉士、精神保健福祉士、臨床心理士、産業カウンセラーの資格を持つスタッフがいます。

部屋は基本シングル仕様となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

福祉宿の利用者は身体的な自立度が高くて、収容的な施設の利用はあいません。その中でも、軽度知的障がいや精神障がいのある人、見守りがある方が安心である高齢者、といった利用者に対しては、生活相談や情緒的ケアを伴う見守り型宿泊所との住み分けを促進することでより健全な運営が可能となると考えています。そして収容的・拘束的な施設から逃げ出して野宿を選ぶ人に対してより人道的な対応をすることで、地域のホームレス問題の解決の一助となるよう、誰もが居心地よい環境を目指して活動しています。

 

 

※「簡易宿泊所長期滞在者を対象とした生活・健康実態調査(科研費若手研究(B))」(2011年) 研究代表者:義平真心

調査協力者164 名中何らかのケアを要すると思われる利用者が79 名(身体・精神・知的障がい、要支援・要介護、認知症の恐れ、塵肺、寝たきり等)、その内難病と診断される利用者3 名が簡易宿泊所を住まいとしていた。同時に実施した「必要なケアが受けられる個室のNPO施設と簡易宿泊所だとどちらを選びますか?」との質問項目には、健康状態が思わしくない利用者を含め95.24%が簡易宿泊所を選択した(有効回答147 名) 。何等かの健康問題を抱える利用者が多いことと共に、自立支援施設の利用を望まず簡易宿泊所で「宿泊客」として自由度の高い自立的な生活を希望していることが明らかとなった。